忍者

□人の恋路は面倒
1ページ/1ページ

今日は七班と八班の合同任務である

ひょんなきっかけで
ナルトと九尾についてのことや
シカマルとナルトの本当の実力を知ってしまった俺こと犬塚キバは
今日もあることに頑張っていた

あることと言うのは
ナルトにできるだけ近づかないことである

別に嫌いというわけでもなく
九尾が恐ろしいとか自分より強いことで劣等感を感じてるわけではない

俺に限らず、もしナルトに必要以上に関わると
下手したら死ぬ
…いや、死ぬぐらいならまだいいか

とりあえず
命がけなのだ
…なぜなら


「あ、キバってば全然動いてねーじゃん
ずるいってばよ」

とナルトが表の演技で騒ぎながら近づき
俺にしか聞き取れない声で話す

(元気がないってばよ?
なんかあった?)

この心配を含めた声色に俺は焦る

「ちゃんとしてるって!」

(大丈夫だ
心配いらねーよ)

(そう?ならいいけどさ)

ナルトは腑に落ちないながらも
願いが届いたのか離れて行った






…なのに
ナルトが近づいたあたりから
俺に向けての殺気を込めた視線が
まだ消えない

なぜだ?
近くにナルトはいないのに

俺はキョロキョロと辺りを見回すと、ナルトが悲しげにこっちを見ていた

しまった!
さっきのやりとりはナルトには逆効果で、更に不安を煽っていただけだったのだ

心なしか、視線が鋭さを増している気がする

それに汗を吹き出した俺にナルトは近づいて来て俺の肩を叩き出した

(お前本当に大丈夫か?
汗が尋常じゃないってばよ?)

ヒィィイイッッッッツ
視線で殺されるッツ

(だ、だいじょじょぶだ…ナルトくん!)

しまった!
噛みすぎた!!

そのことでナルトは有ることに気づき
目線を鋭くし、ある草影に向けた

(この気配…まさか!?)

ズンズンと進み、俺の制止も虚しく、ナルトは見つけてしまった

(シーカー…?
これはどういうことだ!!)

そこには影分身のシカマルがいた

(ちっ、見つかったか)

(見つかったかじゃないってば!
まぁたキバを虐めてたな!)

(だってナルは俺のなのに
何で合同が八班なんだよ
十班だろ普通)

(へら口叩くな!!)

影分身は本体より力が劣るのか
ナルトに圧されていた
これが先ほどまで自身を射殺すように睨んでいた人物だと思えない
…正確に言うと思いたくない

ここまででお気づきだと思うが
シカマルはナルトが大好きで嫉妬深い
特に事情を知っている俺を目の敵にしていて
ぶっちゃけ今回のようなことは何回もあったのだ

それでも俺は
自分の事を蔑ろにしやすいナルトと
自分の感情に正直なシカマルは
結構お似合いだと思う

だけど

「俺を巻き込まないで欲しいぜ…」


やれやれとため息を吐き出し
二人から離れて行く俺は
いつになったら報われるだろうと
笑った






end






キバは基本、損な子
シカマルはナルトに対して嫉妬心を渦巻いていたらいいよ←

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ