おかえりとただいま
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※甘甘
※ちゅーしまくり
※男は狼なのよ、までは行かない
※嫁好き過ぎてダメな旦那←
※照れ屋な嫁















「せ、先輩」
人気のない校庭。
青々と茂る木々に紛れ、見つからないように息を潜めながら、小平太と滝夜叉丸は隠れていた。
「たき、…」
ちゅ、ちゅ。
繰り返す深い口付け。
小平太が滝夜叉丸を連れて今いる場所へと消えたのは本当に急なことだった。
更に言うと、二人が会うのは数日ぶり。
小平太が実習でしばらく学園にいなかったのだ。
といってもまだ日が高く昇っている。
躯を求めてやったことではないと願いたい。小平太は流石にそこまで状況が読めない人間ではない。
ちゃんとわかっっている。
しかし、いきなり起きたこの状況に滝夜叉丸は混乱するしかなかった。
「たきー」
口付けにも満足したのか、小平太はぎゅう、と滝夜叉丸を抱き締める。
「どう、なされたのですか」
何とか状況を読み込もうと滝夜叉丸がそう言うと
「疲れたぁ」
と、小平太が甘えるように体重をじわじわと滝夜叉丸に掛けた。
「ま、待って下さい!」
体格の差と重みに耐え切れず、倒れそうになり、小平太から離れようとするが全くの無意味。
「まだ滝が足りないー」
とぐったりと言ったかと思えば
「…淋しかった」
とぼそりと真剣に囁いた。
それを耳元で不意打ちに言うのはどうなのだろうか。
「もう先輩ってば」
恥ずかしくて仕方がない。
でも、此処は誰もいない場所。
それをいいことに子どものように甘えてくる小平太。
恐らく、こんな面は仲のよい六年生の間か、自分の前でしかない。
あぁ、知らない内に流されていく。
子どものような小平太が意外にも可愛く見えて、妙に母性本能がくすぐったい。
段々、自分もこの数日の間の寂しさと今ここにある温もりがとても嬉しくが込上げてきた。
「先輩」
深緑の制服を掴み、その大きな胸に顔を埋めて、
「おかえりなさい」
と、優しく呟いた。
すると、小平太はとても嬉しそうに
「ただいま」
と言ってくれた。











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嫁は面倒見いいからね!
 

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