出来るなら、共有(いっしょ)に
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 危機感を感じた滝夜叉丸は三之助を振り払い、逃げようとした。
 手に持つ書類も投げ棄てて。
 しかし、後ろの三之助はそうさせないようにがし、と滝夜叉丸を抱き締め抑えると後ろから見える首筋をべろ、と舐めた。
「ひっ!」
「感度いいんですね」
「さ、三之助、私を苛めるのも大概にしろ!」
「と言っても先輩は実は期待をしていましたよね? 下、濡れてますよ?」
 袴が落ちた事により晒された褌の上から手を這うと、滝夜叉丸はびくっと躯を振るわせた。
「熱し、褌を押し上げているし。こんなんで興奮するなんて先輩も凄いですね」
「煩い! なら、離せ!」
 羞恥のあまりに何とかして三之助の手から離れようと滝夜叉丸は抵抗するが、三之助の抱き締める腕の力の方が強く暴れたくても上手くいかなかった。
「いいんですか?」
「何で一々聞く!」
「お詫びしますよ?」
 そう言うと、三之助は滝夜叉丸の後ろの腰にある褌の紐までもを解いた。
「は、離せっ!」
 滝夜叉丸はさらにばたばたと暴れ、身じろぎをするが三之助はびくともしなかった。
寧ろ、滝夜叉丸の片手に自分の手を重ね、無理矢理露になっている滝夜叉丸の自身を扱った。
「あっ……んぁあ」
滝夜叉丸は驚いた。
自分の手で直に触れるとそこは確かに熱を持っていた。
しかし、嫌だ、と思いつつも重ねられている三之助の手からは逃れられず、自分で自慰をしているような感覚と後輩の前に見られているという羞恥心がどんどん滝夜叉丸を追い詰めていった。
「はぁ…さっ、……三之、助ぇ…」
刺激に反応する浅ましい躯が快楽に酔っていく。
無理矢理ながらもやらされている内に、ついに本人自らが自慰をしている形へと変わっていった。
一度、深みに嵌(はま)ればその後は容易いもの。
夢中になっていくほどに滝夜叉丸は自分から手を動かしていた。
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