そこに求めるもの
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※すれ違いに歪み
※強姦
※不器用な小平太がいます








 出来ればずっとこのまま閉じ込めておきたかった。
 いつかこれは大変な事になる、と思って。
 だけど、閉じ込めておけばおくほどそれはより増してついには塞き止める事を忘れた。
 





「綺麗。綺麗だね、滝」
 穏やかな言葉で囁き、手で白い頬を撫でる。
 優しくしているはずなのになぜか少し怖がるように滝は震えた。
 何を言っても、何を言っても滝はさっきから泣いてばかり。
 まぁ、喋らせないように口は塞いで、手さえも後ろで縛っているのだから仕方ないか。
 何せ私は今、滝を襲っているから。
 艶のある髪を手で掬(すく)うと通り抜けるようにして流れ落ちていった。
 よく梳(と)かされている髪だ。
「いい事しような? 滝」
 そう言うと滝は目を見開いて驚いて、更に目に涙を溜めた。
 拒絶したいだろうけどごめんね、滝
 私はそんな滝の顔さえ、可愛いと思っているんだ。
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