リクエスト
□物事はそう簡単には変わらない
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※雷蔵だって男だと信じ(ry
※雷鉢じゃないです、鉢雷です
※まさかの逆転だと…!?
何故そうなったのか。
今振り返ると、よくわからない。
いつもいつも気がつけば僕が女方。
そんなのおかしい。
僕だって、たまには!
『物事はそう簡単には変わらない』
「えっと、事情を説明してもらおうか。雷蔵くん」
夜、布団の上で仰向けになっている三郎がやや不安げな様子で訴えた。
無理も無い。
何故なら、今三郎は自分が愛して病まない不破雷蔵に押し倒されているのだから。
内心嫌でもないが、突然の出来事に混乱はするもので、正直この状況をあまり喜ばしく思えずにいた。
「あのね、いつも三郎が僕を抱いてくれるから今日は僕が三郎を抱こうかなって」
可愛らしい笑顔で何を言っているんだ、この子!
三郎は思いがけない雷蔵の発言に衝撃が走った。
本音を言えば、冗談じゃない。
しかし、ここは冷静を装った。
「いきなりだねぇ」
「いいじゃないか! いけない?」
「一言もそう言っていないだろ? しかし、それで雷蔵はいいのかい?」
いつもの試すような企みの含んだ笑み。
相手を侮ってはいけない。
何せ相手は三郎だから。
「いいよ」
にこやかに雷蔵は言った。