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ログ(たけや家)
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※ななまつ家番外編
※笹豆腐
※時系列的に言うともう七松家には子どもがいます
※基本、五年中心







『竹谷先生と久々知のお嬢さん』



竹谷動物病院はいつも動物愛好家でいっぱいになる。
それは近所に動物病院がないのもあるし、場合によっては捨てられていた動物を持ってくる人や動物の飼い方について相談しに来る人などが来るのだ。
一種の憩いの場に近い。
実際、一日に診察が必要な動物を連れてくるのは精々五、六件ぐらい。
そんな賑やかな動物病院を営む竹谷には一ヶ月に一度、細(ささ)やかな楽しみがあった。
出入り口にあるドアベルが鳴る。
コツコツ。
白いブラウスに黒いスカート。
そして、ふんわりとした長い黒髪。
上品で清楚な雰囲気を漂わせ、傍らには白いふさふさとした毛並みのスピッツ。
「こんにちは」
優しく微笑む笑顔もまた可愛くて本当に見ていて、飽きない。
あぁ、もう綺麗だな、お嬢さんは。
「こんにちは、今日はどうされました? お嬢さん」
「もう止めてください、その呼び方」
「いやでも、皆そう呼んでますし」
そうして、会話がゆっくりと弾んでいく。
竹谷がこの時間が一番好きだった。
正直言うと、お嬢さんは正(まさ)しく自分の理想とする女性像とピッタリなのである。
そんな女(ひと)とこうやって他愛ない話をして、一緒にいるだけでも竹谷には幸せこの上ないものだった。
いつか、携帯のメールアドレスと電話番号を聞きたいと思うが、生憎この男そう言ったものが苦手だったりする。
そして、またずるずると今日が過ぎていく。





竹谷八左衛門、年齢26歳独身。
現在、老舗の隠れ名店の『久々知豆腐』のお嬢さんに片思い中。
今日の発展はなし。




++++++++++
続くのかな?
わかりません。
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