拍手ログ

ログ(ななまつ家)
28ページ/34ページ

※ついにあの名前を命名したか!
※やっぱ旦那でも緊張します
※これは謎の現象です
※赤ちゃん父親嫌い疑惑










『君に名前を』







夜八時を回ろうとしていた。
しかし、小平太はまだ滝のいる病室にいた。
「ふふふ、可愛い」
滝は生まれたばかりの赤ちゃんを大事に抱き締めながら呟いた。
「そうだなー、ほっぺたとかすっごく柔らかい」
その傍で小平太は椅子に座り、滝が抱いている赤ちゃんのほっぺたを軽く突いた。
「ほんとですねー」
「でもなんか眉あたりは私と滝にも似てないな、誰に似たんだろ」
「親戚にこんな眉の人いましたっけ?」
「まぁ、別にいいさ。すくすく育ってくれれば」
「そうですね。あ、ところで小平太さん。この子抱っこしませんか? まだ一度も抱いてないんでしょう?」
「え!?」
そう言われて小平太はどきっと緊張が走った。
ついにこの時が。
出産を終えたばかりの頃はまだ心の準備がとか何やら言って誤魔化してしまった。
しかし、やはり抱いてはみたいもので。
「大丈夫です。優しくすれば」
滝はゆっくり赤ちゃんを小平太に近づける。
「頭をちゃんと持ってあげてください」
言われるまま小平太は滝がやっていた赤ちゃんの抱き方を見よう見真似で抱こうとした瞬間、赤ちゃんは大きな声を上げて暴れだした。
「うわ、あっ、ま、待て!」
「小平太さん、一旦こっちに」
小平太は急いで赤ちゃんを滝に返した。
すると、赤ちゃんはぴたり、と泣き止んだ。
「え?」
小平太は不思議な現象に首を傾げた。
「落ち着いたのでもう一回抱いてみましょうか」
滝はそう言ってまた小平太に赤ちゃんを抱かせようとすると赤ちゃんは再び声を上げてしまった。
それを止めるとまたぴたり、と泣き止んだ。
「あ、れ?」
思わず滝も首を傾げてしまった。
「その子、まさか私の事が嫌いか?」
小平太は一度ならずに二度までも抱っこを拒否されたことにぽつり、とそう呟いてしまった。
「そ、そんなことはないです! きっと! それよりも名前! 名前どうしますか? 小平太さん、名前は以前から決めているとか言っていましたが」
「あ、あぁ! 最初の子が男だったら絶対付けようって思ってたんだ」
「その名前は?」
「三之助! 七松家の最初は私で二番目が滝だろ? その次の三番目の家族だから三之助!」
「長男なのに三をつけるのですか?」
「だからってイチローって名前もなんか嫌じゃないか?」
「まぁ、よくある名前ですし。それもそうですが」
「今時を考えるとちょっと古い感じだけどそれがいい気がするんだ。なんか家(うち)らしいっていうかなんていうか」
「じゃあ、それにしましょうか。今日から貴方の名前は三之助に決まり!」
「出来れば昔みたいな方向音痴がないといいなぁ」
「え?」
「あ、いやこっちの話」







この度、七松家の長男の名前が三之助に決まりました!








++++++++++
最初に言っておきます。
世界全国のイチローさんごめんなさい!orz
やっとこさ長男出ました!
何やら初っ端から旦那に対する疑惑を立ててみました。
私としては楽しいです、かなりありえそうなので。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ