拍手ログ

ログ(ななまつ家)
18ページ/34ページ

※ななまつ家
※嫁は勉強熱心
※アニメで旦那の苦手なものが煮豆だった気がしたんだ…っ
※シリアスに耐え切れなかった作者の末路







『ちょっとした変化』






風呂から上がり、小平太が髪をタオルで拭きながらリビングに行くと、先に風呂に上がっていた滝がソファに座って雑誌を読んでいた。
「滝、何読んでんの?」
そう聞くと、滝は振り返り、ふわっ、と長いストレートの髪が揺れる。
「あぁ、料理雑誌です。最近、いろいろなものを作るのに嵌っていて」
「へぇー、あ、そう言えば確かこの前も手作りのホワイトソースでシチュー作っていたな」
小平太はそう言って滝の隣りに座って、滝が見ていた雑誌を覗き込む。
その雑誌には身近な和食の料理が載っていた。
「何、和食?」
「はい、今度これに挑戦してみようかと」
「じゃあ、今度作ってくれ。私は肉じゃががいい」
「あ、でも、最初は試しに簡単な煮豆にしようかと」
「え!?」
一瞬にして小平他の顔が変わる。
それはまるで嘘だろ、と言うかのように。
「あの、小平太さん。煮豆苦手でしたか?」
首を傾げて滝が尋ねると、小平太の顔は引きつりながらも
「あ、いやー…う、うん」
と小さく頷いた。
「意外です。いつも何を作っても食べてくれるので何でも大丈夫かと思ってました」
滝は新しい一面を知ることが出来たと嬉しそうに笑ったが、小平太は恥ずかしそうに少し赤くして髪を拭いていたタオルで口元を覆った。
「まぁ、基本何でもいけるけど、煮豆だけは無理なんだ」
「どうしてですか?」
「なんでかなぁ、甘ったるいからかな?」
あぁ、そうか。
滝は小平太の食生活を思い浮かべる。
彼は甘いものよりもやや辛いものが好きだったような気がする。
「では、作るとき甘さ控えめにしましょうか。そうすれば食べれますよね」
「マ、マジで…?」
「はい」
その次の日、本当に食卓に煮豆が上り、小平太は何とか食べれたとか。
影ながら小平太は知っていた。
最近、滝が和食に関心が向いている理由を。
それは食生活改善で上手く行けばコウノトリさんが来てくれる云々かんぬんという話を知ったからである。
しかも、しいたけや豆、魚などを使った和食がいいらしく、だから手始めに煮豆を作ろうとしていたのだ。
そう思うと少しずつ奥さんぶりを見せるようになってきた嫁の姿は本当に綻(ほおろ)ばしい。
その分、自分は今日もめいいっぱい愛してあげないとな!と思いつつ、でも煮豆はなぁ…、と思う小平太だった。






今日も七松家の食卓は和食です。





++++++++++
いつもごめんなさい!^q^
もうぼろぼろです、そろそろ何とかしないと!
前からやりたかった煮豆ネタがここで採用することになろうとは!
まだまだ続きます!
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ