D.C.〜ダ・カーポ〜SS

□何度でも、この桜の下で・・・
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うららかな春の日。

春休みと言う学生専用の休みを満喫する俺。

「あ〜、平和だな〜」
11時を過ぎているというのに、俺はベッドの上でダラダラとしていた。

春休みで音夢が帰ってきていたが、今日は美春と買い物に行ったので、この行為をとがめる物は誰もいない。

朝に一度起こされて飯だけは食ったのだが、あまりの眠たさにもう一度ベッドに戻って来ていたのだった。

「春眠暁を覚えずとはよく言ったもんだ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?


なんかフサフサしたものが俺の腕に当たっている気がする・・・・・・

「・・・・・・・・・うたまる?」

俺の手に当たっていたのは、杉並曰く初音島の神秘、うたまるであった。

まぁ十分、俺から見ても神秘なんだが・・・・・・

「にゃ〜」
その神秘が俺の腕に体を擦り付けてくる。

「御主人様はどうしたんだ、うたまる?」
普通の猫なら返事は来ないのだが、うたまるは特別だ。

人語では返って来なくても、その動作で分かることがある。

しかも最近では、俺もうたまるの言いたい事が大体分かるようになってきた。

もちろん、さくらほどではないが・・・・・・

「にゃにゃ、にゃ〜にゃにゃ」
「ふむふむ、さくらは学校に行ってるのか」
普通に理解してしまった。何で分かるかな〜?

「先生ってのも大変だな〜」
「にゃ〜にゃ〜」
俺の言葉にうたまるが相槌を打つ。

「にゃ〜」
「そうだな、さくらの様子見に行くのもいいか」
うたまるに誘われて俺は制服に腕を通した。
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