D.C.〜ダ・カーポ〜SS
□2人の気持ち
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「音夢ってさ・・・」
卒パの練習の後、桜公園で一緒にチョコバナナを食べていたことりが突然訊いてきた。
「朝倉君のこと好きなのかな?」
「はぁ?」
思わず俺は聞き返してしまった。
「朝倉君を1人の男の人として好きなのかなって」
ことりは相変わらずの笑顔で・・・ではなく、真剣な顔で訊いてくる。
「へ、変な事言うなよ。音夢と俺は兄妹なんだぞ」
少し慌てながら俺はそう答える。
「でも、音夢の朝倉君を見る目ってなんか恋する女の子の目なんだよね。」
「そんなの分かるのか?」
「もちろん、同じ恋する女の子ですから」
「へぇ、ことりって好きなやついるんだ」
俺は真剣に驚いてしまった。
学園のアイドルと言われていることりに好きなやつがいるとは・・・
きっとそいつは半数以上の風見学園男子生徒の敵なんだろうな〜
全くそいつは果報者だな。ことりが彼女なら人生も楽しかろう。
「・・・うん。今度その人に告白しようかなって」
ことりの頬がうっすらと赤くなっている気がする。