弐
□Mothers day'11
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木ノ葉もついに、平和になりました。
そんな平和な里。
今日は母の日です。
ここ、火ノ国木ノ葉隠れの里、うちは邸は今日はなんだか賑やかです。
というのも、うちはの生き残りのサスケの妻、サクラと彼の間に出来た、三人の愛子が頑張っているからです。
朝も早くから、サスケたちの三人の愛子は洗濯物と格闘中です。
−−−−−
「紗良姉。もっと広げて!」
「分かってるわよ」
「そんなに騒いだら、母さん起きちゃうよ」
最初から、次女の沙絵、長女の紗良、そして長男の椛。
「紗良、沙絵、椛。おわったか?」
父のサスケが台所から出動した。
「パパ。終わったよぉ」
沙絵が答えた。
「そうかそうか。なら、お家に入りなさい。台所にあるご飯をテーブルの上に置いておいてくれな。」
「はぁーい」
三人はパタパタと家に入る。
残されたのは大きな庭にぽつんと1人でいるサスケとシワシワの洗濯物たち。
サスケは苦笑しながらもシワシワの洗濯物を干し直し、家に入る。
向かう先は台所でもなく、リビングでもない、夫婦の寝室。
寝ているのはサスケの愛しい妻、サクラだった。
「サクラ…」
甘い低音ボイスでサクラに囁く
。
ついでに、その麗しい寝顔を拝見する。
「サクラ、起きろ」
「んー…」
忙しい彼女にとって、ゆっくりできる朝などなく、まだ夢の中にる。
「サクラ、朝だぞ。」
「んー……ん!?」
ガバッと勢いよく起き上がり、サスケと額をぶつけた。
「いった……今何時!?」
「9時。」
やっば!とベッドから出て、台所に駆け込む。
「あれ…」
ゆっくりと後を追ったサスケにサクラは後ろから抱きつかれた。
「母さまおはようございます。」
「ママおはよう」
「おはよう」
なんで、ともいいだげな目でサスケを見つめる。
…至近距離だけど。
「母の日、だからな」
「あ、そう…か」
母さまありがとうと椛たちが赤いカーネーションを渡す。
サクラはそれを受け取りながら、ありがとう、と美しく笑った。
とある特別な1日のはなし。
0508 美瑠紅