□桜色の花嫁
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綱手の計らいにより、本日休暇。

六年前に起こった忍界大戦。

平和になっている里を、サクラはふらふらと木ノ葉の町を歩く。

サスケはナルトの努力あって、帰ってきた。

前は第七班で、集まったりとかしていたのだが、皆忙しく任務に執務に…

だからサクラはふらふらと歩くしかなかった。


「サクラっ」

「あ…」

明らかに任務帰りのサスケが叫びながらサクラを呼び止めた。

「ここにいたのか…」

「気がついたらね」

木ノ葉の里で一番大きな桜の木の下に、サクラはいた。

風が舞うと、桜の花びらがまう。

「綺麗だな…」

「そうだねー…」

サクラは生返事をかえす。

「いや、綺麗なのはサクラだ。」

「…へ?桜は綺麗だよ?」
話が噛み合っておらず、佐助は思わずため息を漏らした。

「お前だよ。」

「え…あー…りがとう」

恥ずかしくなり、ささ、と頭を下に向けた。

「サクラ」

「なに…?」

「これ。」

ちら、と目線だけサスケに移すと、彼は耳まで真っ赤になっていた。

その彼の手に持たれた物は…

「え?」

「やる。」

「ありがとう。開けていい?」

サスケはこくん、と頷いた。

サスケが渡したの
は、小さな四角い箱だった。

中身は小さなリング。

「え…」

「サクラ、結婚してください。」

勿論、サクラとサスケは付き合っていた訳でもない。

だが、サクラはそれしきの事より、ずっと思うことがあった。

「私なんかでいいの?」

「サクラがいい」

サスケはサクラを抱き寄せた。

「ありがとう…やっぱりサスケくん、大好き」

「…知ってる。」

「サクラ」

「ん?」

「サクラ、誕生日おめでとう」

更にサスケはサクラを抱き締めた。




fin.

110328.美瑠紅

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