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□アンチ初恋セオリー
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最近専ら自分が駄目だと感じることがある。
いや、常日頃からそう思ってはいたのだが、それがことに顕著なのだ。
「お早うゾロ君。いつも早いね」
という身も蓋もない朝の挨拶の為だけに必要以上に早く起きる。
「今晩はゾロ君。こんな時間まで部活?頑張ってるね」
そんなご近所の愛想でしかない挨拶の為だけに必要以上に部活に精を出した。
本当ならこんなことじゃなくもっと別の、お隣の年上のあの人に精を出したいのだ。
足の指まで舐め尽くしてェな、とまで考えてかなり落ち込んだ。
駄目というか変態だ。変態というか人として駄目だ。
「やっぱり駄目なんじゃねェかッ!」
通学途中の道ばたでそう叫び出すほどに、近頃の自分は駄目なのだ。