D.A-2

□美しいきみ
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引かれたレールというものに興味は無かったし、親もオレにレールを強要しようなんてしなかった。自由に、気ままに、あるがまま、ただ流れてく時間を、ただ他と同じように歩いていただけだった。


『アンタ、可愛いよ』


頭の中の自分が言う。同じ顔だけど、着てる服も、場所の背景も、オレの世界とは違って。幼い頃から見えている世界。オレはそれを、前世というものじゃないかと勝手に納得していた。
今も、今日の夢のフラッシュバック。青い髪の少女に自分が笑いかけている。キスしてた。きっと、恋人だったんだ。




駅前の交差点をミュージックプレイヤーのイヤホンを耳に差し込んで周りを遮断してゆったり歩く。ちなみに昼時。学校はサボリ。今向かっているとこだ。
、引かれたレールというのは、その少女だった。
オレはこの世界でその少女をまた見つけても多分恋人同士なんてならないし、女の子となんて好きな時に好きなように遊べるし、だから、












だから、出逢ってしまっても、


何も――――――…











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