Short Story

□嫉妬と言う名の恋心
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世界暦三三〇六年 第七の月 二十日



大陸の北東部に位置するロクシアーヌク連邦(通称:ロクシェ)の首都特別地域では、大きな祭りが開かれていた。



「リリアちゃーん、んふふふふ…」


「んもーママったら、せっかく“検査入院のため”って嘘言ってお休み貰ったのに、こんなに飲んじゃって!!」


昨日から夏休みに入ったリリアが、完全にできあがったアリソンと、人で賑わう中、休憩所の椅子に隣同士に座っていた。



「そうですよ、アリソンさん。これから射的大会やベゼル語早押しクイズがあるんですから」


アリソンの誘いで、今日首都についたトレイズも祭りに参加し、リリアの向かい側に椅子を引っ張ってきて座っていた。



「射的何てあんたが勝手にやってなさいよ。取り敢えず何か飲み物買ってきなさい、トレイズ」


「…了解しました」


そう言って立ち上がるトレイズをアリソンが制し、


「あー私が買ったげる買ったげる。…ちょっとそこのあなた、それ2本とこれ1本ちょうだい」


片手をひらひらさせながら、近くを通った売人から飲み物3本買った。



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