゚+。REBORN-27♀。+゚
□可愛さに勝るものなし
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「あ、ベルさん。報告書は書き終わったんですか?」
「もっちろん。報告書なんて、王子にかかれば10分で書けるし」
得意げな笑顔で近づいてくるベルに、ツナも笑顔で笑い返す。
ベルが報告書を放り出さずに書いてきたのが、嬉しかったのだ。
「偉いですね、放り出さずにちゃんと書いてくるなんて」
ベルは今までよく報告書を放り出してツナに会いに来て、そのたびにツナに怒られていたので、ツナの満面の笑顔と褒められた事に頬を赤く染めた。
その事に、ブランコにおとなしく座っていたマーモンとリボーンがムッとしてベルを睨んだが、ツナの笑顔に見惚れているベルは気付かない。
「だって、ツナに嫌われんの嫌だし。……オレ、ツナの事が好きだからさ」
話の勢いに乗り、さり気なく告白をしてみるベル。
毎度している事なのだが、こういう事には鈍感なツナはなかなかベルの気持ちに気付いてくれない。
なので、今回もダメ元で言ってみたのだが…
「そんな…ベルさんを嫌う訳ありませんよ!私、ベルさん好きですから」
「ふーん、そっかー………………………ぅえぇっ!?」
ツナの思いもよらぬ言葉に、ベルは一瞬現実逃避してフリーズした。
それはマーモンとリボーンの二人にも言える事で、ツナの予想外な一言に思わず固まる。
しかし段々覚醒してきてツナの言葉を理解し、もしかしてオレ達両思いだった!?とベルが浮かれかけた次の瞬間。
「隼人ちゃんや武ちゃん達と同じ位大好きですよ」
にっこり。
満面の笑顔ではっきりきっぱり言われ、がっくりと落胆するベル。
急浮上していた気持ちが、上がる時と同じスピードで急激に落下していった。
ショックでブランコの支柱に寄り掛かってうなだれるベルを見て、アルコバレーノ二人はほっと息をつく。
『びっくりした……もしかして両思いだったのかと思っちゃったよ……』
『オレもだぞ…ちっ、ツナの奴、心臓に悪りぃな…』
ツナは、自覚して言葉を言っている訳ではない天然なので、よけい始末が悪い。
『だが、ベルフェゴールが立ち直ってない今がチャンスだな』
にやり。
『そうだね…。「あの作戦」を実行に移そうか』
にやり。
ツナとベルに解らないように、読心術で会話していたリボーンとマーモンは黒い笑みを浮かべたのだった。