L=NOVEL=D
□‡都立ノーレドス学園高等部‡
3ページ/3ページ
「起こしてよ〜もぉ」
ネフティは起こした上体をまた寝かせた。
「起こしたけどネフティ起きないんだもん!」
そう言って椿は手にしていた箒を掃除ロッカーに片付けに行った。
その間にネフティは少しのノートと教科書を鞄にしまった。
「今日どっか行く??」
椿が戻ってきて言った。
「どっか店行く??てか本屋寄らせて?」
ネフティはうなだれて言った。
「いいけど…なんか買うの?」
学校を出た二人はゆっくり歩きながら商店街に向かっていた。
ネフティはコートのポケットに手を入れながら話した。
「この前さ、金欲しさに家にあったいらなさそうな本を片っ端から売ったのよ!」
「うん」
「したら、そん中にひいじーちゃんの遺品みたいな本も入ってたらしく、お父さんに探してこいって言われてさぁ…」
「中々無茶だよねそれ」
下らない会話も交えながら二人は商店街に入り、ウインドウショッピングを楽しみながら本屋に行った。
「あ、ここ!」
ネフティがいそいそ入ったのは老舗っぽさを醸し出した古本屋。
お店のおばちゃんに話しを聞いた所…
「ノーレドス学園の男の子が嬉しそうに買って行っちゃったのよ〜」
「(世界は狭かった!!)」
肩を落とすネフティを宥める椿。
二人は敢え無く店を後にした。