L=NOVEL=D
□†都立ノーレドス学園高等部†
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†一章†
「…だからして、現代降霊学には、法印術式と詠唱式があり、より高度の術式には複雑な組み方が……」
キーンコーン…
「おっと、じゃあ今日はここまでにしましょう。」
レザードは、ゆっくりと腰を上げ、皆と一緒に素っ気なく一礼をした。
そのまま、息を吐きながらドサッと席に座り込むと、また深く息を吐いた。
「…フゥ、やっと終わった……」
レザードは机に散らばっている教科書とノートを片付けながら、凝った肩を解した。
「よぉ、レザード。元気??」
「…セシル。」
呼ばれた声に、レザードは隣の席を横目で見た。
いつも陽気で、プレイボーイの、セシル=ハルバートがこちらをニコニコ顔で見ていた。
「…何の用だ??」
「冷たい顔するなよ。今日予定ある??」
…レザードは冷たい目でセシルを見据えながらこう言った。
「…予定は無い。だが、お前と何処かに行く謂れも無い。」
「だぁぁぁ、五月蝿い!! いいから黙ってついてくればいいんだよ!!」
セシルは、少し金髪混じった髪をゴシゴシ掻きながら、半強制的にレザードを誘った。
「はい、じゃあホームルーム始めるぞぉ。」
その時、ちょうど担任が入って来たのだった…。