小説置き場

□ハンサムエスケープ
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「あ、お疲れ様です!偶然ですね。僕も今から帰りなんですけど良かったら一緒に帰りましょう。ええ、それが一番ですよね!ほら、手を出して下さい。変な奴に絡まれないように僕とつなぎましょう。」

「あぁ、貴女はいつも可愛いですね。いや、可愛いは勿論なんですが、いまのその表情…あぁ、綺麗です。ずっと貴女の顔を眺めて居たいです。」

「写真撮ってもいいですよね?僕の携帯の待ちうけにします。これで会えない時も頑張れますから!」


なんだ、こいつ。
正直最初はこんな印象しかなかった。

初対面の時はまだ幾分かマシだった気がする。


「なつきさん?どうしました?またそんな可愛い顔をして…誘ってます?」

「全く誘っていませんので勘違いもいい加減にしてください。そしてこの手を離してください。暑苦しいです。」

暑苦しい、そういうとはっきりと顔に、ショックだと書いてあった。

「この僕が…この…この…ナイスハンサムでKOH座もモノにして、顔良し、性格よし、声も良し。こんな僕が、暑苦しいと!?」

こんなことを言う奴が暑苦しくないわけがない。

「自分でそんなこと言う人、私嫌いです。っていうか気持ち悪いです。」
「またまた、そんな事を言って・・・本当は僕に構ってほしくてそんなことを言っているんでしょう?もう、本当にかわいいなぁ。」

この人の脳内回路を一度、本気で検査したほうがいいと思う。
絶対にオカシイ繋がり方をしているはず。
もしくは初期のバーナビーではないかもしれない。
いや、絶対にそうだ。誰だ、入れ替えした奴。


「とりあえず、僕もう我慢が出来ないので、このまま仕事をエスケープして僕の家に行きましょう!そうしましょう!!」


とりあえず、本気でコイツを殴って虎徹さんに泣きつく事にした。





――――――

バニーのハンサムがエスケープした。
そして内容も何もかもがエスケープした。
なにこれ、やだ怖い!

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