お題作品

□きみが壊れてゆく
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ずっと、知っていた。


「あのね、シーザー、私…」

あぁ、神はなんと酷いのだろうか。

「私、ジョセフのことが…」

頼む、それ以上は言わないでくれ。
君の、君の口からその言葉は聞きたくない。

ずっと否定してきたその事実を、どうか俺の前に突きつけないで。


「好きなの。」

あぁ、もう、後には戻れない。
「そうか、やっぱりか。」
「えっ?」

「あはは、お前、見てて分かりやすいからなぁ〜?」

顔を真っ赤にして何それと、下を向いて照れている顔を隠すが、隠し切れていない。


「…知ってるよ見てたから」
ずっと…ずっと、君だけを。

「えっ、なに?」
「いや、まあ、アイツも鈍感だからな。頑張れよ」


頑張れなんてこれっぽっちも思っていないのに、俺の口先は、
なんて適当なことを言うのだろう。

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