dear夢1
□連載序章
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―――手を離さなければよかった。
あの時のことを俺はずっと後悔し続けている・・・。
「冬だねェ。」
外の雪を見ながら昴は呟いた。ちなみに彼はコタツに入り、暖を取っている。
「オィ。」
「何?」
紅に話しかけられ、面倒くさそうに昴は紅の方を向いた。
「何でそんなに機嫌が悪いんだ。」
「!」
あぁ、まさか・・・気付かれるとは思ってなかったよ。
本当にコイツは鋭いね・・・。
「さぁ?」
―――君はドコに消えてしまったのだろう・・・?
この世にいないなんて思いたくはなくて、必死に否定し続けるけど・・・君が傍にいないから・・・。
俺はまた今日も・・・悪夢にうなされるのだろう・・・。