短編2

□遠まわしの、すき
1ページ/1ページ

午後の教室の秘密

陽だまりの中で すやすや居眠り
起こさないように 頬に指
触れたいが為の 小さな悪戯

(私の名前 呼んでください)


雨の日の秘密

暗い空のしたに しとしと雨
ひとつの傘は 貴女の肩に
近付きたいが為の 忘れた振り

(本当は 傘持ってるんです)


金曜日の秘密

小さな小指に 絡まる小指
今日が終わる前に 貴女に約束を
逢いたいが為の 宿題の口実

(約束が 当たり前になりますように)


長電話の秘密

受話器の向こうに 安らぎの声
どうか夢でも一緒に 覚めても一緒に
声を聞きたいが為の おやすみなさい

(私のこと 一秒も忘れないでください)


貴女と過ごす 時間の全ては わたしの遠まわしの『好き』

*****
学園パラレルの竜崎くんの気持ちで書きました。
高校生の竜崎くんは可愛らしくて好きです。
伝わりましたでしょうか?

08.10.19 優

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ