短編2
□どうやったって一緒になれない、それが私の答えです
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2009年01月08日のブログから引っ張ってきた話です。
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【どうやったって一緒になれない。それが私の答えです】
「ちょっと竜崎っ!」
彼女お手製の夕食を済ませ、捜査に戻ろうと席を立ったところ、もの凄い剣幕で名前を呼ばれた。
「ななななな何でしょう」
「いいから来なさい」
恐る恐るキッチンへ足を運び、黒いオーラを纏った彼女に声をかける。
「あ、あの」
「……」
「泣いてるんですか?」
「泣いてない」
「泣かないで下さい」
「だから泣いてないって」
「じゃあ、お、怒ってます?」
「……」
沈黙が怖い。
何も答えないまま、彼女が蛇口を捻ると、排水溝からゴボコボと不気味な音がした。
「何で隠してたのよ」
ここ数日、夕食にもれなくサラダが付いてきた。
健康の為だと彼女は言っていた。
私はそれを食べる振りをして、ポケットにしまい(ポケットが気持ち悪いことになってましたが)、食器を片付ける振りをして、断腸の思いで(嘘)排水溝へinしていました。
1日、2日目は量が少なかったこともあり流れてくれました。
しかし今日は、プチトマト+今までのしわ寄せもあって無理だったようです。
「もうプチトマトは流しません」
「そういう問題じゃなくて」
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好き嫌いする竜崎さんと勘のいい彼女のお話。
タイトルは夜風さまより