黒き力と白き力

□僕と君の物語第二話
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「全然イイことじゃないじゃないですか!」
勢いあまって敬語を使ってしまった


「あんたまた敬語使って…まぁいい。あんたにとってイイことだと思うわよ。これから先私と行動を共にすれば少なからず虚に会うわ。そのとき何にも出来ないで守られてるのは嫌でしょ?」


「うん、嫌だね絶対」


「そこで鬼道の登場ってわけよ。アンタには攻撃用の破道を覚えてもらうわ。ホントは防御から教えたほうがいいんだけど私の心情は攻撃一番だから防御は基本教えません」


「ひでぇな、おい」


「ん〜?何か文句でも?」

そう笑顔で言いながら俺の方に手を向けて脅してきた


「め、滅相もございませんやよい様」


「じゃあ早速練習しましょうか」


そう軽く言うやよいだったが…練習はとんでもなくハードだった

翌日




「おはよう和喜」


「お…おは…よう親父…」

「なんでお前そんなフラフラなんだ?体調悪いのか?」

「大丈夫…なんでもない…から」

なんでもない…そんなことないなんでもある
まさかあそこまでスパルタとは思ってもみなかった。

まぁ取り合えず衝は打てるように(普通より全然よわいけど)なったから良いけど…
全身がだるくて動きづらい


「あら和喜さんおはようございます。」


おはようミス二面相
貴方のお陰であちこちだるいです

「おはよう弥生」

なんて口がさけてもいえないけどね


「ご飯出来てますので顔を洗ってきてください」

「うんわかった」

おとなしく洗面所で顔を洗いながらある疑問に気付く。

やよいのやつ料理出来るんだろうか?


あのガサツで大胆で後先考えない性格で料理が出来るとは思えない。
それともいつもどうり親父が作ったのかな?
そんな考えでリビングに戻ると…


「………」


「あ、和喜さんみそ汁いま持って来ますから席についててくださいな」

嘘だ…あんなガサツで大胆で後先考えないヤツなのに…

なんでこんなに旨そうな物が作れるんだ

焼き魚は勿論煮物・和え物・漬物まで…止めはだし巻き玉子だ

「はい和喜さんみそ汁とご飯お持ちしましたよ」

「あ、ありがと…」

俺が呆気にとられていると横ですでに食べていた親父が…


「すごいだろ、これ全部弥生ちゃんが作ったんだぞ。味も美味しいし弥生ちゃんはいいお嫁さんになるぞ」



「やめてくださいおじ様私なんてまだまだですよ」

そう言いながら自分の分のご飯とみそ汁を持って食卓についた

「そっか弥生一人で作ったんだ…」

俺はてっきり親父が手伝ったか何かしたかと思ったんだけど


「こんなものしかつくれませんが、お口にあえばいいんですが…」

「すごく美味しいよ弥生ちゃん!自信もって!」

「ありがとうございます!嬉しいですわおじ様!」


こんな茶番もう見たくもない。朝食をかきこんで早く学校にいくことにした









「それじゃいってきます」


「和喜さん、いってらっしゃい」

「初登校だから気合いいれてけよ」



「なんで登校に気合い入れなきゃなんねぇんだよ…まぁいいや取り合えずもう行くわ」



俺はこのとき気合いをいれるべきだったと今は強く思う



「う〜ん…ここは…どこだ?」


昨日通った道と同じ道を通ったはずなんだけど…

昨日は色々あったから忘れてしまったのかもしれないが…


「おっ!河原に出たな。ん?でも学校の近くに河原はなかったよな…てことは此処は…どこだ?」


何て考えながら、ふと河原の方を見たら


「あれは虚!…と女の子?てか危ない助けなきゃ!」


なんて言って迂濶に近付くべきではなかった

何故なら虚は霊力が強いものを好む性質


そして俺は霊力超協力な人間


結果


狙われるのは…俺!


「うわ!きやがった!」

ホントに迂濶に近付いたから戦闘準備もなにもしてない


「やべ!集中…集中…えっと!えっと!は、破道の一‘衝’!」


ドォン!

衝はなんとか出ただけど


「やべ!威力が弱い!」

虚が吹っ飛ぶ処かただその場で止まっただけ
しかも俺との距離約5m


「やべ!もう一回!集中…しゅ…て、きた!!」

やられる、正にそのとき

「やるよ、ケイくん」

「了解した奈美香」


「ジャンル指定‘555’」


「了解した、フャイヤ―ショット展開」


「いっけぇ〜フャイヤ―ショット!」

襲われていたはずの女の子がいきなりケイタイを銃に変えて打ち出していた

「ウォォオゥ!!」

虚に技が直撃して吹っ飛んだ
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