ミックス1
□点から線に
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私と彼方はただの点
だけど二人が並べば線になる
点から線に
「あの…石田君…」
私は恐る恐る声をかけた
「何か用?小川さん」
彼は読んでいる本から視線をはなさない…
「こ…このヌイグルミ破れちゃって…だから…」
言い切る前に彼が鞄から裁縫セットをだし始めた
「貸して」
「え…あ、はい…」
彼にヌイグルミを渡す
ものの3分で完了
「すごいね石田君ありがとう!」
「別にお礼を言われるほどじゃないよ」
「え…あ、ごめん…」なぜかあやまる私
私をあしらうと
彼はまたすぐに本を読み始めた…
これがいつもの私と石田君の会話
私は石田君が…多分好き…だと思う
男の人が怖いわたしにとって石田君のような存在が初めてだから…
でも彼は私を見ていない彼の視線の先にいつもいるのは…
織姫だから…
、