NL部屋

□伝えたいキモチ
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食料補給の為に立ち寄ったエンゲーブの村。
俺は一人アルビオールの点検をしているノエルの元へと足を進めた。



「…ノエル」
「はい。なんですか?」
話しかけるとすぐに返事が返ってきた。
逆に俺はなかなか話が切り出せなくて、相手は不思議そうに首を傾げた。

「あ、えっと…アルビオール、調子どうだ?」

なんて。
もっとマシな声のかけ方はないのかよ、と思う様な台詞しか出てこなくて。
自分のボキャブラリーの少なさに頭を抱えたくなる。

「ハイ、問題はありませんよ。いつでも飛行可能な状態です」

ノエルは嬉しそうに答えてくれる。
今まで俺はアルビオールの心配なんか余りした事なかったせいか、ノエルに「ありがとうございます!」と律義にお礼まで言われてしまった。

その笑顔になんか嬉しい様な気恥ずかしい様な感じがして、俺は「別に…」と気のない返事をして自分の頬をかいた。
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