NL部屋
□キノコロード
2ページ/3ページ
「…でもさ、流石に、ここの空気ってちっとヤバイ感じだよな…。あんま長居してるとこっちまで病気になりそうだ」
冗談交じりにルークが気を紛らわせていると、近くの茂みがガサッと音を立てた。
「きゃ…っ!」
「――そこかっ!?」
ルークは咄嗟に剣を構え、草むらの陰りに向かって地を蹴った。
草むらに潜んでいた魔物は比較的弱く、すぐに片がついた。
ルークは辺りの気配を注意深く探った。
いくら入口付近とはいえ、仲間達と離れている今、凶暴な敵と遭遇するのは危険だった。
周りに危険な魔物がいない事を確認して、ルークはハァと息を吐いた。
「大丈夫だったか?」とルークの後ろにいたノエルに声をかければ、「平気です」と返ってきた。
「私は…ここにいるのがルークさんで良かったです。いざという時はちゃんと守ってくれますから」
ニッコリと微笑まれて、ルークは言葉が出てこない。
「ノエル……、…俺…」
「ルーク!」
「たっだいま〜!」
ルークが口を開きかけた瞬間、仲間達がぞろぞろと戻ってきた。
ルーク達を視界に収めたガイが安心した様に駆け寄ってくる。