Prince in the Box

□Wie bitte?
2ページ/10ページ


柳先輩と組んで腹筋やってるんだけど、思わず体を起こしたまま止まった。

「急に気になった」

続けろ、というように頭を軽く押され、腹筋再開。

「…でも、伏せ字って、あんま使わないっスよね?」

ていうか、腹筋やりながら喋るのツライんだけど。

「そうか?俺はよく貞治とのメールで使うんだが」

「伏せ字使うようなメールしてんスか!?」

ど ん な 内 容 だ。

「まぁ…とにかく使うとしたら、どの記号だ?」

気になるなぁ…メールの内容。

「そうっスねぇ。マルじゃないですか?○とか●とか」

「そうか。俺もそうだ」

「それが普通じゃないっスか?」

あれ?今、腹筋何回目だっけ?

「だが、この間立ち読みした小説の伏せ字は『×』だった」

次で50回だ、と言いながら。

「ああ、なんかソレ、すげー伏せ字っぽい!」

ちゃんと数えてたんだ。

「だろう?だから俺も今までのが間違ってたような気がしてな」

そんなトコ気にすんの、先輩ぐらいじゃあ…

「でも、ようは伏せ字になってりゃいいんでしょ?」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ