Prince in the Box
□Wie bitte?
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柳先輩と組んで腹筋やってるんだけど、思わず体を起こしたまま止まった。
「急に気になった」
続けろ、というように頭を軽く押され、腹筋再開。
「…でも、伏せ字って、あんま使わないっスよね?」
ていうか、腹筋やりながら喋るのツライんだけど。
「そうか?俺はよく貞治とのメールで使うんだが」
「伏せ字使うようなメールしてんスか!?」
ど ん な 内 容 だ。
「まぁ…とにかく使うとしたら、どの記号だ?」
気になるなぁ…メールの内容。
「そうっスねぇ。マルじゃないですか?○とか●とか」
「そうか。俺もそうだ」
「それが普通じゃないっスか?」
あれ?今、腹筋何回目だっけ?
「だが、この間立ち読みした小説の伏せ字は『×』だった」
次で50回だ、と言いながら。
「ああ、なんかソレ、すげー伏せ字っぽい!」
ちゃんと数えてたんだ。
「だろう?だから俺も今までのが間違ってたような気がしてな」
そんなトコ気にすんの、先輩ぐらいじゃあ…
「でも、ようは伏せ字になってりゃいいんでしょ?」