実在した海賊の物語
□バーソロミュー・ロバーツ
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ロバーツはイギリスのウェールズ出身で、ウェールズ人に多い浅黒い肌をしていたことから、ブラックバードのあだ名でも呼ばれていた。
彼はかなりの美形で、常に最新の衣裳を求めるお洒落な人物であった。
ロバーツは一見やさ男に見えたが、戦いになると、ふところに忍ばせたカミソリくらいの長さの短剣と、肩からかけた吊り革に入れた2丁のピストルを使って大暴れした。
1720年、ロバーツ率いる60人の海賊を乗せたスループ船が22隻の船に乗る1200人余りの人間を、だ捕したという記録もある。
ロバーツは部下達に、
「酒や賭博はやめて貯蓄に励むように」
と教えてきた。
海賊らしからぬこの教えは、彼が36才まで普通の仕事についていたからだ。たまたま彼が航海士をしていた船が海賊に捕らえられ、ロバーツはそのまま海賊になったと伝えられている。