実在した海賊の物語

□ロッシュ・ブラジリアーノ
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 海賊というのは、そのほとんどが豪快な輩で、大酒飲みの女好き、金遣いが荒い連中だった。こんな中、ロッシュ・ブラジリアーノの評判は最悪だった。
 それは決して彼が豪快で残忍だったからではなく、“ケチ”で有名だったからである。
 ブラジリアーノは太ったオランダ人で、前にブラジルで暮らしていたことがあるために『ブラジルの岩』という意味の名前で呼ばれた。

 後年スペインの役人に捕らえられたブラジリアーノは、取り調べでキューバ沖のピノス島に財宝を埋めたと白状した。スペイン海軍がそこを掘ったところ、レアル銀貨10万枚(約6億円)が見つかった。
 ブラジリアーノは、この財宝を使うことなく処刑されてしまった。

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