実在した海賊の物語

□エル・ポルトゲス
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 たった30人の海賊を乗せた4門の大砲つきの船で、20門もの大砲を持つスペインの輸送船団を降伏させたというポルトゲス。
 ところが、彼は間もなく少数の仲間がいるときに、3隻のガレオン船からなるスペイン船団に出くわしてしまった。仲間は散り散りになって逃げ延びたが、スペイン人に顔を知られているポルトゲスは、よってたかって捕らえられてしまう。
 ポルトゲスはそのまま船上で死刑を宣告された。
 海賊のくせに泳げなかった彼は、処刑の前夜、ワインを入れる土器二つを持って甲板から海に飛び込み、土器を浮き袋がわりに海岸まで辿り着いた。追い掛けてきたスペイン船を隠れてやりすごし、通りかかった海賊船に助けを求めて、エスパニョーラ島南西沖のポート・ロイヤルまで送ってもらった。

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