日記SS

□冬夏
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昔はSPYで乱闘したり秋桜学園で立ち回ったりと、動くことが当たり前だった。
しかし大学に進学し、社会人になり、運動する量はガクンと減った。
それでも鍛えた体をキープする為、そこそこ運動をしているつもりだったが……
「俺もう動けない……」
「手伝ってやりたいところだが、俺も自分で手いっぱいだ」
ガクガクと震える膝。太ももは酷使されたせいか動くだけで悲鳴を上げる。
まるで風船のようにパンパンに張れているような状態だ。
「まさか一季があんなに動きまわるとはな」
「ほかの子達も走りまわってたもんね」
重い両足を引き摺り、なんとか車に乗り込んだ二人は家までの道のりが無事なものであることを祈る。
冬大はだるい足でアクセルを踏むといつも以上に神経を尖らせて車を走らせた。
──話は数時間前にさかのぼる。
一季と遊ぶ約束をしていた冬大と夏維は、とある大型公園に連れて行くことにした。
遊具で遊ぶ一季を見守ったり、一緒に追いかけっこをしたりと、それなりに遊んでいると同年代の少年たちが一季に声をかけてきたのだ。
意気投合した彼らは二人にも遊ぼうと声をかけ、軽く遊んであげるはずが、大人げなく本気で鬼ごっこをしたり、一季や少年たちを抱きかかえて肩車や空へ投げてやりと、激し遊びをしてあげた。
一季だけなら疲れる事はなかっただろう。
しかし少年たちは五人ほどいて、全員に構ってやれば、いくら二人でも体にクる。
五時のチャイムが鳴らなければもっと酷い有様になっていただろう。
名残り惜しむ彼らと別れ、一季を四季の元に届け、満身創痍の今に至る。
やっとマンションに辿りつき、二人は家に着くとすぐさまフローリングに倒れた。
「もう歩けない」
「明日が休みで良かったな」
「本当だよ。あーもう無理、眠い」
「寝るなよ」
そう言って覆い被さってきた冬大に、夏維はぎょっとした。
「え、ヤるの?」
「休みだからな」
「無理無理無理! 俺動けないって!」
「俺が勝手に動く。寝なかったらいい」
首筋を甘く噛まれ、声がひっくり返ってしまう。動けない夏維を冬大はくまなく触っていく。服を脱がされ、下半身に手が伸び触られる。
筋肉痛の足を触られた瞬間、言いようのない痛みが廻った。
「やっ……痛いって! 冬大待って! 足開かないからっ」
「ならうつ伏せになればいいだろ」
世界は半回転し、冷たいフローリングに頬が撫でられる。
久しぶりの無理矢理な行為。好きだが、今は本当に両足が痛くてしょうがない。
この体勢が楽でも疲れてる体を酷使するのは鬼畜すぎないか。
「ちょっ……!」
下から乾いた指が刺さり、悲鳴が零れる。
同じ量の運動をしていたはずなのに、冬大はまだ動けるなんて……。
二人の基礎体力の違いもあるのだろうか。
「あぐ…っ」
灼熱のような凶器が押し入り、ゆっくりと夏維を犯していく。
体はボロボロで痛い。でも揺さぶってくる温もりが快感を引き摺りだしてくる。
痛いのか気持ち良いのか、二つが混じり合って訳がわからなくなってきた。
しかし、後ろで気持ちよさそうな吐息を零す冬大に、夏維は嬉しいと感じている。
それだけは確実に分かる事だ。
きっと明日は歩く事すらままならないだろう。だったらコキ使ってやろうと決め、夏維はセックスに集中し始めたのだった。

おしまい


私は友人の子と30分遊んだだけで両足が死にました。
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