☆憧れの人の隣☆

□第15話
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夢莉side


今日の部活は自己紹介と部室の使い方、あとはどんな活動をするかを教えて貰って終わった。

どうやらそんなに毎日は無いみたい。

というか、みんなで集まるのは特別声が掛かったときだけ。

基本は自分が撮りたいって思った時に写真撮って、印刷したいときに部室に来るって感じ。

これやったらそんなに奈々ちゃんと帰れるときも無いかもな~


「夢莉~今日はお疲れさま!
明日からよろしくね、そんなする事ないけど笑」

「由樹さん、こちらこそよろしくお願いします!」

「まぁ彩のこともね笑
負けへんけど部活には関係ないから!」

「あ、はい、、でも!
私も負けません!!!」


うわ~先輩相手に何言うてるんやろ。

私だいぶやばいな、、

でもここで引いては負けたも同然よな。


「ふふっだいぶ本気やねんな笑
一緒に頑張ろ!まず2人のどっちかって訳じゃ無いわけやしな笑」

「、、ほんまですね、、」

「じゃあまた~」


そう言って由樹さんは部室を出ていった。

確かにそうよな、まず彩さんが2人のどっちかを好きになるとは限らんし、そもそも女を選ぶんやろか。

彩さんみたいにモテる人はきっと他校に男の人がおっても不思議じゃ無いやろし。

そんなことを考えとったら気づけば部室には私以外、誰も残って無かった。

私も帰ろ、そう思い部室を出た。


「あっ!!!夢莉ちゃーん!!!」


ハッと前を見ると奈々ちゃんがおった。
そして、その後ろには彩さんも。



「、、奈々ちゃん、部活終わり?」

「うん!そうやで~」

「そ、っか、、じゃあ一緒に帰れるね」

「だね!今日は彩さんも一緒やで!」

「え、私はええよ、夢莉がおるなら2人で帰りや」

「まぁそんなこと言わんで、同じ方向なんやし良くないですか??ね、夢莉ちゃん!」

「あ、う、うん、私はいいと思います」


本当はまた避けられるのが怖かったけど、ずっと逃げてばかりじゃ距離は縮まらないし、一緒におりたいってのもほんまの気持ちやから正直に答えた。


「そ、そう、、じゃあ今日だけ、、」

「もう~焦れったいな~最初からそうこなくっちゃ笑」

「奈々さ、なんかテンションおかしくない?」

「え、そんなことも無いですよ?笑」

「ならええけど、、」

「あ、彩希ちゃんから電話きた!!
すみません、私、彩希ちゃんと帰ります!!」

「「え!?」」

「2人で仲良く帰ってくださいね!」

「ちょ、奈々!!」


奈々ちゃんは最初からこうするつもりやったんかな。

それとも、ほんまにたまたまなんかな。

分からんけど、こんなチャンス二度とないし絶対に逃したらあかんのは分かってる。

でも、変に気まずくてなんて話しかけたらええか分かんない。

多分それは彩さんも一緒なんかな。

しばらく沈黙が続いた。



「「、、、、」」

「あの、、2人で帰りませんか?」

「、、夢莉が、ええなら、、」

「私はむしろ、帰りたい、です、、」

「///そっか、なら行こか、、」

「は、はい、」



勇気を出して誘ったら承諾して貰えた。
とりあえず避けられなくて安心した。

「、、夢莉が、ええなら、、」

っていう彩さんの言葉に素直に答えたら、少し彩さんの頬が赤くなった気がした。

分かんないけど、ちょっと嬉しかった。
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