☆憧れの人の隣☆
□第7話
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彩side
「ん~楽しかったね~」
「ほんまに~」
朱里と梓ちゃんが楽しかったという会話をしとる事に少しホッとした。
こんなこと言ってしまったら申し訳ないが、正直帰るってなったときに朱里と梓ちゃんのことを思い出した。
奈々と彩希ちゃんのことはたまーに視界に入っててんけど、ほとんど夢莉を見てて完全に周りを見てなかった。
まぁ楽しかったならよかったな。
みんなで歩いて駅まで着く。
朱里と梓ちゃんは同じ電車で帰るらしい。
私は奈々と彩希ちゃんと同じ中学やったし家も近いから同じ電車かなって思ってんけど、奈々が彩希ちゃんと2人で帰りたいっぽい合図を送ってきたから少し距離を置いてから電車へ向かうとにした。
「そういえば、夢莉もあっちよな?」
「え!?」
「彩先輩!夢莉も彩先輩と同じ方向の電車なんで、一緒に帰ってあげてください。」
「え、ちょ梓、私電車やないし、、」
「電車乗らんってことはこの変なん?」
「いや、えーっと、電車苦手で、
歩きとバス使えば通えるし、まぁ方向的には彩さんと同じ方向なんですけど、、」
「そっか、じゃあ一緒に帰ろうや!
私も今日は歩きたい気分やし笑」
「お、いいやんいいやん~仲良く2人で帰りや!
ほな、また明日~」
「あ、またな~」
朱里と梓ちゃんは2人で行ってしまった。
仲良くってなんか言うこと変やろ?笑
「じゃあ行こっか?笑」
「、、はい、」
なんかさっきよりもぎこちないな、、
「私バス使ったことないねん、
教えて貰ってい?」
「は、はい!」
「緊張しとる?笑」
「いや、まぁ、いきなり2人ってなったので、、その、、」
「嫌、やった?」
「全然!むしろ嬉しいんですけど、緊張しちゃって、、ニコッ」
そう言って微笑む姿にまた心がドキッとする。
「ふふっ私もやで、ちょっと緊張する」
「彩さんもですか??」
「見えへんやろうけどめっちゃしてんで?笑」
「、それなら、よかった、です」
「、、うん」
やっぱり恥ずかしいのかカタコトやけど、しっかり目を見て話してくれて、でも最後は少し俯いてしまう。
そんな姿が愛おしいと思うってしまう。
今まで人に興味なんてなかったのに、
夢莉になると私はあかんらしいわ。
夢莉のことほんまに好きなんやな。。。
「、、彩さんってどこに住んどるんですか?」
「え、わたし!?」
「は、はい!」
「難波マンションやで?」
「、え!?」
「ん?どうかした?」
「そのマンションの裏の一軒家が私の家なんです、、ニコッ」
「ほんまに!?
え、あれって最近建った家よな?笑」
「はい、ほんまは梓とかと同じ方面に住んでたんですけど、電車通学が嫌だったので。
でも親が一人暮らしは心配やからって前の家古いし、引っ越すことになったんです笑」
「あ、そっか、梓ちゃんと同じ中学言うてたもんな笑」
「はい!彩さんは一人暮らしですか?」
「せやで、やからさ、、うち遊び来てな?
1人やからいつでもええし!その、、家も近いやん?笑」
適当な口実を作り夢莉を家に誘った。
また一緒に遊べる日があったらいいなって思ったから、2人でも遊び行きたいなとも思うしいいかな。
「え、?いいんですか??」
「うん、夢莉やからええねん笑」
「じゃ、じゃあ是非!!!」
「、、カワイイ」
「え?なんか言いましたか?」
「、!ゆうてないで!ごめんごめん笑」
「いいえ、あ、つきましたね、、」
なんでそんな寂しそうな顔すんねん。
そんな顔されたら、まだ一緒に居りたいんかなって思ってまうやん。
今まで私のこと好きになってくれた子はみんなそうやって家に着いてもまだ一緒に居りたいってゆってくるやつばっかやった。
今ならその子たちの気持ちが分かるわ。
でもさっき家に誘ったばっかやしな。
すぐ上げるのも抵抗あるかもしれんし、、
「、彩さん?」
「あ、あーごめん。
朝もバス通学しとんの?」
「は、はい、」
「ほんじゃあさ、明日から一緒に登校せん?
駅から朱里と行っとるんやけどそこまでいつも1人やねん、、
やからさバスで一緒に行かん?」
「、、いいんですか!?」
「あかんかったら誘わへんやろ?笑
それに夢莉ともっと仲良くなりたいっておもうねん!」
「はい!私もです!!ニコッ」
「よかった!
じゃあ朝迎えいくわ、また明日な!」
「ありがとうございます!
またあしたニコッ」
夢莉は凄く健気で優しくて謙虚な子やなって思った。
今まで私が出会ってきた子とは全く違くて、そりゃ夢莉のこと好きになるなら今までの子に本気になるわけないなって思った。
明日から一緒に登校できるし、色々知ってもらいたいし知れたらいいなと思った。