☆憧れの人の隣☆

□第6話
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夢莉side


全員で8人おったから4人と4人に別れてレーンを使うことになった。

ジャンケンポンで決めて私は、奈々ちゃん、梓ちゃん、山本彩先輩、私の4人のグループになった。

投げる順番は奈々ちゃん、梓ちゃん、山本彩先輩、私の順番に決まった。

ボールを取りに行くってなったんやけど、私はほぼボーリングなんて初心者に近くて何がいいとか分からんくて悩んどると、


「、、夢莉ちゃん?何がいいとかわからん感じ?」


と山本彩先輩に聞かれた。

うっわ、、恥ずかしい、、、


「、えーっと、、その、、」

「うーん、夢莉ちゃんやったらこれでええんちゃう?はい!ニコッ」


私に合いそうなボールを選んで笑顔で渡してくれた。

生徒会やバンドをしとる時はすっごくかっこよかったのに、笑顔はすごく可愛くて、ドキッときてしまった。


「、あ、ありがとうございます!!」

「ん?うん!」


そのあとは沈黙のまま2人でレーンに戻った。



みんな揃ったのでゲームを始める。

奈々ちゃんが最初に投げて、一発目からスペアを出した。

「奈々、相変わらずやな~ボーリングうますぎ笑」

「いや~彩さんには勝てませんよ?
中学んときも勝ったことなんてないですかね??笑」

「アハハ、でも私、もうしばらくやっとらんからな~」

「それでも、何でもできちゃうのが彩さんじゃないですか~笑」

「ちょ、ちょっと、ハードルあげんなや!笑」

「笑笑」


山本彩先輩とあんなにたくさん話せてる奈々ちゃんが少し羨ましい。


次に彩希ちゃんが投げる。

彩希ちゃんは日本合わせて6本倒れた。

「うぅぅ、、奈々ちゃんみたいにうまくできない~~」

「ゆうちゃん、投げるときはねこうやって、、、」


奈々ちゃんが彩希ちゃんの手を取って投げ方を教え始めた。

すっごく余裕そうにやっとるけど、奈々ちゃんの頬っぺが赤くなっとんのを私も、そして山本彩先輩も気づいた。


「、奈々も相変わらずやな~」

「、、え?」

「あ、ごめん。、」

「どういうことかって聞いてもいいですか?」

「あいつ、もう何年も彩希ちゃんのこと好きなんよ、笑」

「そ、そーなんですね、、」


山本彩先輩から出た"好き"という言葉にドキッとしてしまった。


「、ん?夢莉ちゃん、顔赤くなってんで?大丈夫か?」

「あ、えーっと、、ん?山本彩先輩も顔赤いですよ?」


山本彩先輩も赤くなってからつい言ってしまった。


「、アハハ、一緒やな笑
ていうか、フルネームで呼ばれたん初めてなんやけど笑
彩でええよ?笑笑」

「あ、す、すみません。笑
じゃあ私のことも夢莉で!!!」

「おっけー夢莉な?」

「は、はい!あの、彩先輩、次投げるの彩先輩の番ですよ、見てみたいです!投げてるとこ!」

「アハハ、そんな上手くないんやけどな笑
あ、あとな、彩先輩やとみんなと呼び方被んねん、やからさ、、彩さんでええよ?奈々以外おらんと思うし、なんなら彩ちゃんでも!!」

「えっと、、ちゃんはまだ、、
彩さんでもいいですか??」

「まだ、な!ほんじゃあ、もっと仲良くなったら彩ちゃんって呼んでな?」

「、は、はい!!」


他の人と違う呼び方で呼んでほしいって思ってくれたことが嬉しくてそのあともニヤけがとまらんかった。

彩さんはほぼスペアでたまに外すとしても絶対に8本はピンを倒すくらいボーリングが上手だった。

そして私は、倒したのは最高4本。ほぼガーターと言ってもいいくらいやった。


すると、


「もう~夢莉ほんまに苦手やな~笑」

「、ちょ、彩さん!!」


彩さんに言われるとすっごく恥ずかしかったけど、声をかけて貰えたことが嬉しくてやっぱりニヤけてしまう。


「はい、手出して?」

「、え、?」

「ええからええから!これをな~」

なんて言いながら投げ方を教えてくれた。

顔も近いし手も触れてるし緊張しかせんくて、内容なんて入ってこやんけど、だんだん慣れてきて、彩さんのおかげで最後は1回だけストライクを出した。

まぁビリなのは変わらんけど楽しかったし彩さんと少し仲良くなれた気がして嬉しかった。
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