☆秘密の恋☆
□1.出逢い
1ページ/1ページ
今日は難波高校の入学式。
俺の高校生活最後の1年が始まる。
この2年間はとくに面白いことなんてなかった。
俺は幼馴染の恵と愛梨といつも一緒にいて何故か"難波高校イケメン3人"なんて騒がれるから毎日キャーキャーうるさくて静かが好きな俺には憂鬱だ。
モテたって俺には恋愛とか興味無いから別に彼女がいるわけでもない。
『あーあ、入学式とかだるいわ』
『夢莉は何やっててもだるいんだろ?笑』
『恵、うるせーよっ』
『恵の言ってること正しいと思うけどな笑』
『愛梨までうるせーわ笑』
ったく、うるさいやつら。
まぁ俺が心を許してんのなんてこの2人くらいなんだけどな。
『てか夢莉?生徒会長は早く来いって言われてなかったか?』
『そういえば、入学式の生徒会長の挨拶の練習するとかゆってたぞ!』
『まじかよ。先行くわ!』
俺は難波高校の生徒会長をやってる。愛梨と恵も生徒会のメンバーなんだけど、生徒会長は1人での仕事も多くてこんな事もよくある。
『俺、なんで生徒会長なったんだろ。だるいわー』
もう少しで学校と思って走ってたら校門の近くでスーツ姿の女性にぶつかってしまった。
『あ、すみません。』
「いえ、こちらこそすみません」
『じゃ俺急いでる、、ん?血出てますよね?』
「あっ、でもこれくらい大丈夫です」
『これくらいって、俺そこの学校に通ってるんで保健室まで連れてきます』
「え、?あ、そっか!この制服!!
君、難波高校の子?」
『はい、3年の太田夢莉です』
「そーなんや。
私、今年から難波高校の教師やねん、よろしくな?」
『あ、はい。』
怪我させたことに焦ってて気づかなかったけどよく見たらめっちゃ綺麗やんこの人。てか先生に怪我させるとか俺やばいな。
『とりあえず保健室行きましょう』
「ごめん、ありがとう!」
保健室まで来たけど先生もいないし何となくで俺が消毒して絆創膏をはった。
はりおわると、、ガラガラガラ、
「お、太田!こんなとこにいたのか?
時間過ぎてるぞ、すぐ体育館で練習始めんぞ」
『あ、すみません。すぐ行きます!』
じゃあまた、と言って保健室を出ようとすると
「太田くん、やっけ?ありがとうな!」
なんて笑顔で言われてこっちも笑顔になった。
あれ、俺ってこんな人間やったかな?
これが俺と先生との最初に会った日のこと。