青春☆サイダー

□1年生
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「ジェームズ!!ちょっ!前!前見て前!!」

幼馴染みの悪戯大好きジェームズ君が私の言うことなんて聞いてないみたいにそのまま走って……初対面の男の子とカートごとごっつんこ☆
いやいやいや、ただの馬鹿じゃん。

「いてて…」
「…つー…何だ…」

痛めたのであろう後頭部を抑えながら起き上がったその子は、物凄いイケメンさんでした。
思わず鼻を抑える。もう少しで鼻血が出るところだったよ。危ない危ない。

「大丈夫?ごめんね、わたしの幼馴染みの馬鹿が…ほら、ジェームズ!!謝んなさい!土下座して詫びるのよ!!」

ジェームズを無理やり立たせて頭を鷲掴みイケメンさんに土下座をさせようとすれば思いっきり抵抗される。何故!こんな世界遺産に登録されそうなイケメンとぶつかっておいて謝罪すらしない気?!?そんなの、誰が許しても私が許さないよ!

「ちょっ、ソフィ!!土下座って!東洋の本の読みすぎだよ!アホ!」
「…ぷっ、あはは!」

そんなやり取りをしていればイケメンさんに笑われてしまう。

「面白いな、お前ら」

そんな何かの定型文みたいなことを言ってもイケメンはイケメンで。あ、やべ……と思う暇もなく鼻から赤い液体が垂れてきた。

皆まで言うな。分かってる。これが鼻血というものだなんて。
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