進撃 ティアドロップ

□ジュエル
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「じゃあ仕事行って来るね」


「はい、頑張ってください」


ハルさんが仕事に向かい、1人になる。


やっぱりハルさん、好きだ。


昨日再確認した。


兵長じゃなく俺を頼って欲しい。


この先も、ずっと。


「...なんて、重いか」


溜め息を吐き、ハルさんの部屋をあとにする。


着替えてぇな。


地下室に戻り、さっき貰った鍵を俺ん家の地下室の鍵と束ねた。


これなら失くさねぇ。


「...行くか」


着替えを終え、兵長の部屋へと向かう。


一応監視されてる身な訳で自由に動いて良い訳じゃねぇ。


「失礼します」


ノックをして、部屋に入ろうとしたが鍵が掛かっててあかねぇ。


留守か。


そりゃそうだよな、壁外調査の翌日だし兵長も休みたいだろ。


うんうんと頷き、兵長が居なかったという理由をつけてハルさんの執務室に向かった。


「失礼します」


「はーい」


扉を開け、ハルさんの姿を探すと。


「おい、なんでてめェがここに居やがる」


「へ、兵長!?」


目の前のソファーに兵長が座ってた。


幻覚じゃねぇよな?兵長だよな?


「へ、兵長がなんでここに...」


予想外の出来事に頭が混乱する。


「仕事で人の執務室行くぐれェあるだろ、バカか」


「す、すいません...。

一応兵長の執務室行ったんですが鍵が掛かってたので今日はお休みなのかと...」


「鍵開けっ放しで出掛ける奴がどこに居る、不用心だろ」


「ですよね、すみません...」
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