進撃 ティアドロップ

□権力者
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「俺に嫉妬心を向けるな、面倒くせェ」


兵長からハルさんの花の香りがして、またモヤモヤした。


嫉妬するななんて、到底無理だ。


「あぁ、あとエレン」


「はい?」


今度はなんだ?


「今日からお前ルゥの部屋で寝ろ」


「はい!?」


今なんて言った!?


俺の聞き間違いか?


ついに都合の良い様に聞こえるようになっちまったか?


「1回で聞き取れ。

許可が降りた、今日からルゥの部屋で暮らせ」


「!ありがとうございますっ」


叶った...!


これでハルさんと1つ屋根の下だ。


「それと明日、ルゥの書類を手伝うことになった。

エレンも来い」


「書類...ですか。

俺じゃ大して役に立てませんよ?」


「何事も経験だとよ」


「明日なんの書類やるんですか?

ハルさんが書類を溜めてるところなんて見ないですけど...」


いつ行っても机の上に、手伝いが必要な程に書類が溜まってるのを見たことがねぇ。


「月に1度、団員の名簿をまとめるんだよ。

そいつの名前から、班、怪我、または死亡記録を書類にする仕事だ」


「そんなことやってたんですか...」


「じゃないと団員を把握出来ねェだろ」


「それもそうですけど...」


「とにかく、明日はルゥを手伝え。

これは命令だ、逆らうことは許さねェ」


「分かりました」


ハルさんと仕事を出来る機会なんて早々ねェ。
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