進撃 ティアドロップ

□ジュエル
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翌朝。


起きると隣に温もりがなかった。


ハルさん...。


もう仕事に行っちまったのか?


それを少し寂しく思いながらベッドから起き上がった。


「あ、起きちゃった?

休みの日ぐらいゆっくり寝てて良いのに」


奥の部屋からハルさんが出て来た。


「着替えしてたの。

休みの日まで堅苦しい兵服で居ることもないしね」


そう笑うハルさんは、薄紫色のワンピースを着ていた。


「ワンピースがお好きなんですか?」


「んー、まぁ。

楽だからね、色々」


少し照れたように笑う。


薄紫色は程良くハルさんの白い肌を引き立てている。


スカートの裾から覗く筋肉がつき、引き締まった脚。


女性らしい膨らみを持つ腰と臀部。


キュッと締まったウエスト。


ふっくらと膨らんだ胸元。


そこに輝く雫のペンダント。


「可愛過ぎんだろ.....」


気がついたら口に出ていた。


「.....ありがとう」


耳を少し赤く染め、照れ笑うハルさん。


その反応が男を煽る。


「エレン、これ渡しておく」


「鍵...ですか?」


右手を出され、両手で受け取るとチャリ...と掌に金属が触れた。


「この部屋の鍵。

いつでも来て良いから」


「!良いんですかっ」


合鍵なんて、喜ばずに居られねぇだろ。


心を許されているのが分かり、嬉しくなる。
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