進撃 ティアドロップ

□特例
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兵長の執務室に向かう途中の廊下。


ハルさんも俺も無言だ。


もしかしてさっきの話聞かれてたのか?


「ねぇ、エレン」


「は、はい!」


「そんなに畏まらなくて良いって」


と、苦笑する。


「すいません...」


「リヴァイに躾られた?

てまぁ、それより。

アルミンくんとミカサさん...だっけ?

どんな子達なの?」


「え?あぁ...。

アルミンは座学の成績がトップで、頭が良いです。

やばい時程、的確な判断をします。


ミカサは...頭も良くて、それでいて凄ぇ強いんです。

なんでも始まって以来の才能だとかで...ケンカであいつが負けるとこは見たことありません」


「ふーん、なるほどね」


ハルさんがニヤリと笑った。


「今年は豊作だね」


「そうなんですか...?」


「うん、まぁね。

頑張ってね、エレン。

期待してるよ」


と、少し雑に頭を撫でた。


「はい!

あの、ハルさんはどうして調査兵団に入ったんですか?」


「気になる?」


「はい、気になります」


「...次の壁外調査でエレンが無事生きて帰って来れたら教えてあげる、なんでもね」


「頑張ります!」


「まぁ、エレンは絶対死なせないように私達が全力で守るからね」


「...ハルさんも、死なないでくださいね」


「ありがとう」


優しく微笑んだ。


ちょうど兵長の執務室に着き、ノックをする。


「リヴァイ、エレン連れて来たよ」


「あぁ、ご苦労。

帰って良いぞ」


「じゃあね、エレン。

また」


「はい、ありがとうございました」
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