進撃 ティアドロップ

□ジュエル
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「いつまでもウジウジしてんな、うぜェ」


「兵長!

そんな言い方ないですよ!」



ビクリとハルさんの肩が跳ねる。


「面倒くせェ...。

エレン、お前ちょっと書類配達して来い」


「なんで俺が!」


兵長の書類なら兵長が届ければ...!


「その間にこいつの機嫌直しといてやる。

それで良いか?」


「...はい」


ハルさんの機嫌を直してくれるのなら...。


俺だとどうにもならねぇし。


兵長に任せて直るなら、複雑だけどそれが良い。


「どなたに届ければ良いんですか?」


「その束はハンジだ。

届けたついでに襲われんなよ」


「物騒なこといわないでくださいよ、大丈夫です」


書類を受け取り、ハンジさんの部屋を目指す。


兵長とハルさんを2人きりにして大丈夫だっただろうか。


襲われたりしねぇよな...?


いや、兵長に限ってそんなこと有り得ねぇ。


あの人は極度の潔癖だ、ならそんなに頻度高くシねぇ筈.....だよな。


俺の中で兵長に対する変なイメージが着々と出来上がる。


「ハンジさん、エレンです。

書類を届けに来ました。

入っても良いですか?」


「...」


返事がねぇ。


留守ってことか?


ここで待ってても仕方ねぇし帰るか。


「エレーンっ、実験に協力する気になったの!?

ちょうど良いとこに来たよ!

実はね...」


いきなり扉が開き、ハンジさんが物凄い勢いで喋り始めた。
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