進撃 ティアドロップ

□兵長同伴初ディナー
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「ハルさん、水飲みます?」


「飲む...」


「じゃあ俺持って来ますね。

キッチン勝手に入っちゃいますけど良いですか?」


「良いよ」


語尾の伸びた感じはなくなったけど、まだ話し方はゆっくりだ。


キッチンに入り、棚から透明のグラスを取り出すと水を3分の2程注いだ。


「お水です」


「飲ませて...?」


「ごっ、ご自分で!」


ハルさんの言葉に胸が大きく高鳴る。


「水、ここに置きますね?」


ベッド近くの机の上に置いた。


「じゃあ俺そろそろ部屋に戻りますけど...」


そこまで言うと、ハルさんに腕を引かれた。


「え?ハルさん?」


好きな人に触れられて嫌な奴は居ねぇ。


心臓がバクバクと脈打っている。


これは期待しても良いのか...?


いや、良いだろ。


「帰らないで...」


可愛いな...。


腕を掴み、立っている俺を見上げるハルさん。


「帰っちゃダメ...。

ね?エレン」


ギュウギュウと腕に抱き着かれ、嫌でもその柔らかな身体が俺の腕に押しつけられる。


「くっ...」


自身に熱が集まる。


「寝よ?」


「うわっ...」


腕を引っ張られ、ベッドの中に引き込まれる。


「エレンあったかい...」


俺の腕にしがみついたまま、目を瞑るハルさん。


「...おやすみなさい、ハルさん」
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