くらうでぃだうん(1部)

□交わらぬ赤と緑
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本当はわかってたはずだった

新学期が始まってここ最近、スリザリンの、一部の純血主義と囁かれている生徒は尊敬の域を超えたような目でトムを見ていたしトム自身は表向きは優等生を貫いていたけれどいつもより疲れた顔をしているようだった

何かを探しているんだ
直感がした
トムは何かわからないことがあると悩む、疲れるんだ
完璧であるが故にストレスなのかな
優等生も大変だなー

この時の私は本当に何もわかっていなかった
気づけたはずなのに
どこかで、必ず、わかったはずなのに
この時、もっとトムに歩み寄るべきだったんだと思う
寮が違うからとかそんなこと、そんな小さなことで私たちの間に溝ができることはないんだってわかってたはずなのに
トムに嫌われるのが怖くて、あの日言いかけたことを面と向かって言われるのが怖くて
私は、あまりにもばかだった


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