book ー偽りなき涙
□序章
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男達はグランドラインでは有名なとある小さな冬島に上陸していた。
意外にもこの島の経済を支えてる主な産業はカジノ。
そのお陰で島全体として見れば稼ぎはある方だが、裕福なのはカジノの経営をするごく一部の腐った貴族だけらしい。
貴族達は無理矢理庶民から金を巻き上げ、私腹を肥やしやりたい放題しているというのがこの一見華やかな島の実態だ。
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足跡が残る程度に積もった雪道を歩きながら、男はある疑問を浮かべながら歩いていた。
「…………この島には海軍の駐屯所があったんじゃなかったか?」
ファーのついた帽子を被った長身の男が島の住民達を見てため息まじりにそう呟くと、その部下らしき男が答える。
「あぁ〜それが、この島のお貴族様に
汚い金もらってるらしいッスよ。」
「成る程、口止め料って訳か。…………興味が湧いた。どこか適当なカジノへ行くぞ。」
「「エェーーーッ!?」」
こうして先頭を歩く悪人ずらの男の一声で、と一行は話にも出てきていたカジノへ行くことになったのだった。