book ー偽りなき涙
□ヒロイン、能力解説の巻
3ページ/4ページ
次の日
「島だぁーー‼ 島が見えたぞぉー!」
見張りをしていた船員の声が高らかに響く。
その一言を合図に、クルー達は大騒ぎしながら各自の部屋へと走っていく。
『そう言えば久々の上陸だもんねぇ。どんなところだろな。』
「おいローズ! 問題起こすんじゃねぇぞ?」
「ハッハッハッ、確かに! 気ぃつけとけよ!」
シャチとペンギンにバカにされた。
いや、でもあんな平和そうな島で問題なんて起こさないさ、いくらなんでも。
『もぉーひどいなぁ。人をトラブルメーカーみたいに言いやがって。ちゃんと気ィ付けますよー!』
「何か合ったらすぐ逃げろ。いいな、船長命令だ。只でさえお前は今危ないんだ。」
『あぁ。ドフラミンゴの事……ちゃんと用心しますよ。じゃ、』
バサッ、バサッ
アタシは翼を広げると、一足皆より早く島に飛んだ。
町にはいっぱい人が居た。
一様、顔がばれないようにフード付の黒いマントを被るが、その心配は無さそうだ。
まず下着や生活用品を買った後は、雑貨店と本屋に入った。
屋台で美味しい飲み物もかって、割と普通に観光を楽しんでる…………やっぱりこの島で問題を起こすことはないな、としみじみ思っていた。
というのに、
いったいこれはどういうことだ。
体が…………動かない。