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□Hot hands
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ミナside
「はぁ.....はぁ.....」
膝に手をつきながら上がる息を整える。
韓国、日本でとずっと新曲を出し続けてるせいもあり最近はずっと練習室にこもりっぱなしだ。
ジョンヨン「ミナ、水飲んでる?」
ダンスレッスンの合間にジョンヨンに声をかけられる。
変だ。頭がボーッとして酷く疲れているように感じる。
少し動いただけで乱れる呼吸。それに比べて体は全くと言っていいほど汗をかいていない。
薄々と自分の体の変化に気づいてはいたが、みんなが必死に練習して忙しい中なにも言い出せずにふらつく足に力を入れて踏ん張る。
「ん?そうだね....」
ジョンヨン「え?」
モヤモヤとする意識の中でジョンヨンに返事をして体を立てようとさらに足に力を入れると、その瞬間に視界がぐらついた。
ドンッ
鈍い音が聞こえた後に体に走る痛み。
横になった視界に映るみんながこっちに駆け寄ってくる。
だんだんとクリアに聞こえてくる周りの声で、自分が倒れたと気づいた。
ジヒョ「えっ!?えぇ!早くオッパ呼んできて!」
ナヨン「ちょっと、大丈夫!?」
なんだ、みんなして騒がしいなぁ...。
そう思いながら起き上がろうとしても、自分の意思とは反対に全く動かない体。
全身の力が抜けたように息をするだけでも精一杯になっている。
その時、ヒョイっと体を持ち上げられる。
肩と足をしっかり掴んでお姫様抱っこをされている。
誰だろう、あぁ確かこの香水の匂いは...。
そう思いながら揺れる体に目を閉じて意識を預けた。