serial story
□08.
2ページ/8ページ
そうだった…今は仕事終わりで、退くんと公園のベンチに座って話をしてたんだ。
せっかく会えたのに何考えてたんだろ…
「え?あ!ごめん…ちょっと座ったまま夢見てたみたい。」
「…そんなに退屈かな?」
変な事言っちゃった。ショックを受けたような顔をしてる退くん。
「いや!楽しすぎて逆にね?」
「どんな楽しさだよ!?寝てただろっ!!」
どうしよう、言い訳が思いつかない!!退くんの鋭い突っ込みが入る。
「…本当は疲れてるんじゃないの?」
「いつもどおりだと思うけど…そうなのかな?」
心配するような目で私を見る退くん。
「今日はもう帰ろう?」
え?今何て…
「えぇ!?」
退くんが困った顔をする。
「無理はよくないよ。最近急に涼しくなったし…季節の変わり目は」
「まだ帰らない…」
「……。」
退くんは少し驚いた後、心配しても困ってもないように見える顔で私を見て、前を向いた。
何わがまま言ってんの私!自分でびっくりしちゃった。退くんあきれちゃったかな…
気まずくなって、私も前を向く。
すると…