short story

□ミラクルガール2
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ミラクルガールの続編で、ギャグです。
しかもかなり短いです。
よろしければ読んでやってください…









平和な午後。
あと5分で昼休みも終わろうとしていたが、満腹のせいで眠気を感じる。そんな時…


土方は不機嫌な顔で席についていたが、彼の机の上には不思議なオブジェのようなものが置かれていた。
そして、その隣にはクラスメイトの沖田総悟が立っている。




可愛らしいハンドタオルで手を拭きながら歩いて来た樺出ミント。彼女は前回の席替えで土方の前の席になった、ごく普通の女子生徒だ。
そんな何も状況を知らない彼女を、性質の悪い男子生徒代表のような男、沖田が捕らえた。


「あ、いたいた。樺出、お前だろ?土方の机の上に、ねりケシでデケェ巻き糞作った犯人。」

沖田が、ミントの肩に手を掛けてそんな事を言った。分かりきった事だが、ミントはただの被害者だ。



「え…?何の事…?私、今帰ってきたから…」

不安そうにハンドタオルを握りしめて沖田と土方の顔を見るミント。


「オイ総悟」

呆れたような顔で沖田をちらりと見る土方。それを無視して、沖田はミントに語りかける。


「誤魔化そうったって無駄だぜィ。きっと今頃、美術室から大量のねり消し盗んだ犯人を学校中が捜索して…」

「何だとテメー!?」

それを遮り、沖田のシャツを掴んで立ち上がる土方。その手を振りほどくと、沖田は自分の席に戻っていった。





目の前に残っているのは、思いつめたような表情で立ちすくんでいるミントだ。



「そんな…私、土方くんの席に巻き糞う○こなんて作ってないよ。信じて土方くん…」

「そんな事わかっ………、」

ミントの小動物が訴えかけてくるような潤んだ目に見上げられてしまい、笑いをこらえながら声を掛けた土方だったが、途中で言葉を飲み込んだ。



そして少し考えると、さっきとは360度態度を変えて見せた。




「ホントにそうかな。なんか俺もお前が犯人な気がするんだよねー」
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