short story
□憧れの山崎さん
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憧れている人がいます。
それは真選組の山崎さんです。
私は、あの人に恋をしています。
今日も私は、新八くんとおしゃべりする為に万屋に来ています。
だけど…
「ぱっつぁーーん。聞いてるー?」
「聞いてるよ。」
ぱっつぁん、すごく面倒くさそう。
「…なんか嫌そう。」
少しぱっつぁんを睨む私。
「(嫌に決まってんだろ)…それでー?」
「ウフフ…それでね、ある夕方?7時ぐらいかな?
私は家の近所からトロッコに乗って、幽霊と戦いながら、どこかを目指してたの。」
「ちょっと待って、どんな状況!!?」
「それでね、そこに着いて気付いたの。私は花火を見に来たんだって!」
「シカト?つーか僕がその話聞く意味あんのか!?」
でね、そこは少し広い、駅前の広場だった。行った事あるようなないような…
駅があって、その横にお店があって、そのお店の前にはお弁当の屋台出してて。
(お弁当の屋台って何だ…?…まぁいいや、この子どうせ僕の話スルーだし)
広場を挟んで、反対側は道路で、道路の向こうは柳の木が生えてて、大きな川?か海があって、
そこに大きい橋が架かってた。
日中はたくさん車が行き交っててもいいような。
でも、その夜は車はほとんど通らなかったの。
すごく…不安で、嫌な感じの夢だった…
「………。」
花火が上がるのを見るために来たはずなのに、不思議と楽しさは無くて、変な胸騒ぎばかりして…
でもそれを隠して笑って、ただ友達の話についていくのに必死だった。
「…………」